演劇レヴュー
劇団《RELAX》第20回公演 『鈍色猫奇譚』★4.5
同級生が出演するとあって応援に駆けつけた。
ストーリーは戦後混乱期に乱立した「カストリ雑誌」編集部を舞台に、『帝銀事件』と『光クラブ事件』のエッセンスを見事にリンクさせた叙情劇。
『帝銀事件』は1948年1月、『光クラブ』は1948年〜1949年にかけての史実だったのだから、本来になら重なることのない事件であるが、二つを融合させることにより混乱の度合いが迫ってきて飽きさせない見事な脚本が成立していた。
映画化すらお願いしたい興味深いストーリーだった。
劇団代表の戸部公爾、そしてちびまるこちゃんの丸尾くんやおそ松さんのダヨーンの声優、飛田展男の渋い男優がしっかりと脇を締めている。
声優で活躍している役者も多く出演しているとあって、ホールはほぼ満席。
手前味噌ながら、同級生の演じたパンパンの女親分。
貫禄ある演技で、存在感たっぷりだった。★5.
経験を重ねての成長に接し、終演後の酒宴へのお誘いは、自然の成り行きだった
呑めないけど。
映画レヴュー
120『PK』★6
インド映画の矜持。
『きっと、うまくいく』は★100なので比べるのもおこがましいが、本作も満点を飛び越えて★6つ。
上映時間2時間40分も、まるで100分ぐらいの感覚でしかない。
ぴったりとハマったのは、PKとの宗教観。
カネにまみれた宗教は大嫌いだが、なぜか神社仏閣教会が好きで祈りを捧げている。
そして、感動のラスト。号泣するはずだったのに、前席に座っていたおじさんが、小さくない嗚咽を漏らして号泣してしまい、なかなか上手に泣けなかった。
122『溺れるナイフ』★4.
ひと昔はテレビをつければ剛力彩芽だったが、今や吉田羊か菅田将暉。
これまで90%の日本人が彼の名を「すがた」と読んでいたが、ここに来て日本人の80%は「すだ・まさき」と正しく読めるようになってきた。
本作の評価は人のいい2枚目役、重岡大毅の存在。
ジャニーズWESTのくせに、彼は良い役者センスを持っている。
まるで、おいらの高校時代がそうであったように、女子たちに対してとても優しく接して切ないことこの上ない。
これからも多くの面倒くさそうな難病もの青春映画が公開されるようだが、『溺れるナイフ』はまるで現代アートのようで斬新。
50過ぎのオヤジ(自称)にも、意外とストンと収まって★4つ
121『インターン!』★2.
感想を書く必要もない学芸会ムービー。
おそらくデ・ニーロの似たような題名の映画と間違えて鑑賞する客を捕まえるためだけに作られた囮映画に違いない。
ただ、主演の新木優子さんとやらについては、このような映画に星屑のごとき湧いてくる学芸会女優よりはしっかりと演技していたことで★+1
33年ぶりに近代史を描く“クドカン大河”どう見る?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=4313545
ログインしてコメントを確認・投稿する