・宇宙墓標(2025)
中国SFのアンソロジーだ。12篇収録。
表題作は、宇宙開発時代に各所に作られた墓標を巡る話だ。うら寂しい雰囲気が心に残る。
全般的に思考を巡らせる文芸的な作品が多く、やや退屈である。
「九死一生」念語 ロボットとの戦争を描いたアクション編で、好みだった。
「大衝運」馬伯庸 火星から地球への里帰り混雑をユーモラスに描く。宇宙時代の春節大移動である。旅行者としては、話を聞くには愉快だが、絶対に体験したくない。気の毒で笑える。
「彼岸花」阿チュエ ゾンビ活劇だ。視点人物がゾンビなのがユニーク。めっぽう面白い。本書の白眉である。朽ちた肉体に花が咲くというイメージが素晴らしい。ハリウッド映画へのメタ発言が多すぎてくどい。照れ隠しか。こんな面白い話は映画で観たことが無いのにな。
「月見潮」レジーナ・カンユー・ワン
二重惑星の運行と男女の擦れ違いをリンクさせたラブロマンス。甘くて切ない。
理解に苦しむ作が多いのだけど、珠玉の数編を評価して、星4個。




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