mixiユーザー(id:2615005)

2026年06月01日20:49

62 view

新宿鮫12 「黒石(ヘイシ)」

・新宿鮫12 黒石(ヘイシ)
(親本2022 文庫2026)作:大沢在昌
前作はやや冗長だったが、本作で勢いが戻った。
中国残留孤児三世の互助会として作られた金石(ジンシ)は、時が経つに連れて犯罪ネットワークに変貌していった。ヤクザのような上意下達ではなく、平等な横並び組織である。重要なキーパーソンは八石と呼ばれる。その一人「徐福」は自分を頂点としたピラミッド型に再編しようと、他のメンバーを恫喝する。意に沿わぬ相手には黒石(ヘイシ)という殺し屋を差し向け、次々と犠牲者が出る。鮫島は八石の一人に泣きつかれ、後輩の矢崎と共に捜査を開始する。

金石は秘密結社に近い形態で、メンバー同士も顔と本名を知らない。捜査は困難を極めるが、わずかな情報から真相に近づいて行く。警察小説の真髄と呼ぶにふさわしい迫真の展開だ。
黒石のモノローグが不気味だ。他の殺し屋と違って、同情を誘う悲惨な過去は無い。根っからのサイコパスで、自分をヒーローだと考えている。こういうタイプは初めてだ。前作で退場したマリカが、死後も物語に影を落とす。勿体ないキャラだと思っていたが、こんな使い方があるのか。
矢崎に課長と藪を加えた三人サポート体制が新鮮である。今後も追いかける。☆☆☆☆
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2026年06月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930