「陽暉楼」(83)監督:五社英雄
五社英雄の女性主人公映画である。昭和8年の高知が舞台だ。人買いの勝造(緒形拳)の娘・桃若(池上季実子)は町一番の芸者だ。女将に倍賞美津子。珠子(浅野温子)はもと勝造の愛人で、女郎を志願して売れっ子になる。
「女は競ってこそ華、負けて堕ちれば泥。」というキャッチコピーだけは憶えていた。女の世界で競い合う話かと思ったら、全然違う。ダブル主役の桃若と珠子は最初からナンバー1で、職種が違うのでライバルでもない。でもダンスホールで意地の張り合いから、壮烈なキャットファイトを演じる。長回しの格闘シーンに魂を持って行かれる。本作はこの場面が全てと言って良い。
倍賞美津子も入浴中の大阪芸者と格闘する。好きだなあ。女性アクションではなく、女同士の喧嘩。あまり他の監督は撮らないので、稀少な見せ場と言えるかな。勝造と大阪ヤクザの潰し合いも迫力はあるが、とにかく女バトルが強烈である。
その割にヒロインの去就が古くさい「耐える女」なのが物足りないけど、二つの女格闘シーンを評価して高評価にする。




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