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2025年04月01日15:28

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『薄桜記』『女狐風呂』

市川雷蔵主演作の続き。
『薄桜記』(59) 監督:森一生
原作は五味康祐。リアル残酷時代劇の佳作だ。
高田馬場の仇討ちと忠臣蔵の間をつなぐ話である。中山安兵衛(勝新太郎)は大活躍で庶民の人気者になる。偶然すれ違った丹下典膳(市川雷蔵)は、助太刀に駆けつけなかった罪で道場を破門される。その後、安兵衛は千春(真城千都世)を助けるため、襲ってきた野犬を斬る。将軍綱吉の時代では重罪だ。二人は互いに惹かれ合うが、千春は典膳と結婚する。恩に着た典膳は、安兵衛を襲う刺客五人を撃退する。負傷した五人は陰険なやり口で罠を仕掛け、典膳は職と片腕を失う。

典膳は強姦された千春を庇うために、古狐の仕業と偽る。妖怪の仕業なら誰も傷つかない。京極夏彦の作品のように、救済措置として機能してたんだな。
安兵衛は養子に行って堀部姓になる。後の赤穂浪士である。典膳は吉良家の用心棒指揮官として推薦された。どう考えても、友人が敵味方になる悲劇が予測される。予告編でもそう言っている。ところが、吉良邸討ち入り前に決着がついてしまうのだ。残酷な悲劇ではあるが、この二人は戦わない。なんで?拍子抜け。
土壇場でシナリオが変更されたのか。どう考えても討ち入りをクライマックスにしたほうが盛り上がるだろう。
結末は不満だが、武家社会の理不尽さを描いたシリアスな展開に惹き付けられた。★★★★

『女狐風呂』(58) 監督:安田公義
めぎつねぶろ、と読むのかな。いかがわしいタイトルに反してスケベ要素は皆無だ。時代劇には珍しい推理ものである。目明かし見習いの文吉(市川雷蔵)と妻のお光(嵯峨三智子)が温泉宿で起こった事件を解決する。

ミステリ劇としては単純だが、きちんと作っている。探偵役が真相を見通しているのに勿体ぶるところはお約束だ。本作の見所はストーリーよりも役者とセットだ。温泉で賑わう宿場町は見ているだけで楽しい。矢場の女たちが唐突にミュージカルを始める。その一人おゆきは中村玉緒だ。文吉とお光のイチャつきが楽しい。文吉が矢場で腕前を発揮し、景品のダルマを大量に入手する。他愛のないシーンだが、妙に面白い。★★★
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