mixiユーザー(id:2615005)

2024年12月24日19:20

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「異変街道」「彰義隊」

読書日記を。
・異変街道(61) 作:松本清張
甲府勤番として派遣された武士が病死した。ところが死んだはずの男が山中で目撃される。親友の三浦銀之助は目撃者に話を聞こうとするが、すでに殺されていた。
甲府は武田滅亡のあと幕府直轄地になっていたが、不便な土地で問題を起こした武士の左遷先になっていたらしい。銀之助と岡っ引きの常吉は、別々に殺人の真相を追う。やがて甲府を巡る大がかりな陰謀が明らかになっていく。
いつもの社会派小説よりも通俗時代劇に近い。緊迫感とスリリングな展開に夢中になった。寂れた小さな神社の絵馬が連絡手段であったり、ユニークな趣向にも事欠かない。探偵役が二人いて別の方向から真相に迫るのが面白い。上下800ページに及ぶ長編があっという間だ。
残りページが少なくなってもピンチが続くので、どうするのかと思ったら探索チームの一つが話から消えてしまい、バタバタと結末を迎える。
終盤が唐突で残念であるが(清張の長編に時々あるパターンだ)途中までめっぽう面白かったので、星四個で。★★★★

・彰義隊(2005) 作:吉村昭
吉村さん最後の歴史小説だ。寛永寺山主・輪王寺宮は、徳川慶喜の除名嘆願を提出したばかりに、薩長軍を率いる有栖川に憎まれ、皇族でありながら朝敵の汚名を着せられる。逃走を重ねる輪王寺宮は、やがて奥羽越列藩同盟の盟主に担がれる。

鳥羽伏見の戦いから戊辰戦争に至る近代日本内戦の流れが良く理解できる。わかりやすくて勉強になったが、私はこの宮様にまったく共感できない。少なくとも身体ひとつで命を張った大黒屋光太夫や高野長英のようには感情移入できない。実際には薩摩・長州連合軍VS幕府軍の戦争であって、皇族なんかただの飾りだろ。飾りを担いだ方が正義を名乗れるなんて、つくづく変な習慣だな。日清戦争後に台湾領有を巡る戦争があったのは初めて知った。★★★
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