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2024年06月08日16:30

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「劇画の神様」「ひねもすのたり日記」6巻

漫画の話を。
「劇画の神様」作:伊賀和洋
作者の劇画は「将軍のボディーガード」を読んでいた。現代スポーツを江戸時代のお庭番に当てはめたユニークな作品で、けっこう好きだった。が、あまり有名な人ではない。知る人ぞ知るという感じか。
本作は素晴らしく面白い。劇画を創設した二大巨頭とも言うべきさいとう・たかをと小池一夫の元で働き、数々のレジェンド作の製作にも関わった。私は手塚治虫直撃世代なので、長らく劇画なぞ偉大な手塚先生の後追いに過ぎないと考えていた。この思考は半分当たっているが、半分外れている。少年漫画の後に劇画のヒット作が続いたから、日本の漫画文化はかくも豊かになったのだ。劇画の巨匠たちの業績はけして小さくない。

今までの漫画家漫画と違う所は、作者が「夢を追う」のではなく「絵描きを職業にする」目的に徹していること。大人の「まんが道」いや「げきが道」だ。意外な裏話が興味深い。特にゴルゴ13幻の最終回が衝撃だ。確かに読者は仰天しただろうね。ジャンル黎明期の貴重な証言だ。★★★★

「ひねもすのたり日記」6巻 作:ちばてつや
思い出話と近況報告が半々のエッセイ漫画である。めったやたらと面白い。松本零士との交流は爆笑ものだ。手塚治虫の気さくで真面目な人柄が楽しい。漫画家仲間がサインを求めてサイン会になってしまう展開は、さもありなん。朝鮮人の少年との触れ合いは切ない。彼の一家は帰国事業で北へ帰ったのかな。残酷な結果にならなかったことを祈りたい。
以前の本で死亡した漫画家仲間を悼むシーンに「ねこぢる」の名があったのに驚いた。今回は琴剣淳弥に驚かされた。言っては何だが、ヒッピーに相撲漫画家だぞ。普通なら超大御所は歯牙にもかけないところだ。漫画家である限り対等の仲間と考えているのか。頭の下がる謙虚さだ。見習いたいものだが、難しいね(笑)。
★★★★★
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