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2024年05月27日21:47

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高額チケット/「夫婦善哉」織田作之助

福岡のマジミラチケットが入手できないので、仕方なく三倍の値で買った。土曜の夜二枚。宿泊プランで日曜の昼が1枚あるので、何とか相棒を連れて行ける。日曜がもう少し欲しいのだが、申し込みをためらっているとキャンセルと見なされて買えなくなった。今年も苦戦するなあ。

・夫婦善哉 作:織田作之助
若い頃に読んだが、決定版として続編が収録されているので買った。
表題作には大阪ミナミの地名が詳細に書かれているので、馴染みのある人には楽しい。洋食屋の自由軒など現存する店も出てくる。実はここのカレーが好きだ。もちろん単なる地方受けではない。そんなものが代表作と呼ばれるわけがない。
芸者の蝶子は、妻子ある問屋の若旦那・柳吉と駆け落ちする。二人は刃物屋・おでん屋・果物屋など様々な商売に手を染めるが、亭主の浪費癖ゆえことごとく失敗する。派手で男好きのする蝶子と頼りない柳吉の夫婦は人間臭くて魅力に溢れている。こういう釣り合わないカップルが意外と長続きするものだ。
続編では二人は九州に渡って、今度はかなり成功する。半世紀ぶりに読者を安心させる暖かい締めくくりだ。

「六白金星」優秀な兄と鈍くさい弟の痛い話。
「アド・バルーン」落語家の息子が浮浪者にまで落ちぶれるが、父譲りの話芸で紙芝居屋を始める。
この二篇は「うまく行かない」男を描いた秀作だ。何やら身につまされる。
「世相」は小説家が戦後の混乱を観察しながら構想を練る。いわゆる私小説とは違って、ちゃんとドラマがある。「競馬」 は色と欲のギャンブル小説だ。
どれも引き付けられるし、妙に親しみやすい。小説家でオダサクなどとアダ名で呼ばれるのはこの人くらいだろう。読者からの敬愛の証だと思う。★★★★★
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