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2023年08月22日23:48

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読書日記 宮部百物語と佐藤春夫

DVD視聴の合間に読書してます。日本の本屋は品揃えがいいので、つい買いすぎてしまう。この夏は欲しい本が多くて嬉しい。

・星/南方紀行(1921-1943) 作:佐藤春夫
有名作家だけど、なぜか縁がなくて初読み。
中国好きで何度も旅行したそうだ。作品の大半は戦前のものだ。おぞましい差別と憎悪の時代に、彼の国の文化風俗を愛した文士がいたと言う事実は心嬉しく頼もしい。
「星」は運命と愛を巡る古典文学のような一篇で、味わい深い。それ以外は紀行文である。いま読むと刺激に乏しい。百年前の人と面白がるポイントが異なるのは当然なので、仕方がない。当時の中国らしくて興味深いエピソードもある。川底に潜む乞食が、遊行船に乗り込んで来て残飯を漁る。
戦火に引き裂かれて会えなくなった友人への呼び掛けは涙を誘う。★★★

・青瓜不動(2023) 作:宮部みゆき
三島屋変調百物語の九。愛読中のシリーズだ。バラエティと不思議な雰囲気が特色だが、今回はちょっと冴えない。表題作は女性の過酷な運命が主題だ。「だんだん人形」は横暴な代官の話で、善人がひどい目に合う描写が続き、気が滅入る。
「自在の筆」は単純すぎる。
「針雨の里」でやっと宮部らしさが出た。その里では針のように人体を突き刺す雨が降るという。なぜなら。終盤で明かされる真相で評価がぐっと上がった。★★★★
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