
ジャー★ジで「ありふれたせかいせいふく」。大好きなモジュールだが、再録や立体化に縁がない。かわいいのになあ。
・ホイール・ワールド(81)作:ハリイ・ハリスン
このシリーズはTo The Starsという。「星の世界へ」と訳すのか。本にはシリーズ名が書いていない。83年に出版された第一作には「三部作開幕!」と銘打っているのに、第二作の本書が出たのは七年後の90年。三作目は出なかった。冬の時代だなあ。
農業惑星ハーヴモークは地軸の傾きが大きいため、夏は人間が暮らせないほどの高熱となる。労働者たちは、極地付近に存在するわずかな生存可能地域を求めて、季節ごとに大移動しなければならない。今年は地球からの交易ロケットが遅れたため、いつも以上の過酷な旅となった。
前作の主役ジャン・クロジックは、コンボイ隊の整備長をつとめる。惑星の政治を牛耳る長老たちとの相克が物語に影を落とす。トーンは暗いのだが、設定はストレートなアメリカン冒険SFだ。巨大なトラックの集団が、過酷な異星の大地を進む。胸震えるイマジネーションだ。
奇怪な原住生物たちも魅力的だ。難所をクリアしていくコンボイ隊の奮闘ぶりは、手に汗握る迫力である。いい作品だが、前作の階級闘争はどうなった?と思っていたら、ちゃんと伏線があった。最後に本線に戻る。うう、やっぱり決着が読みたい。★★★★
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