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2015年11月24日23:45

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帰国とその他の予定/『人魚の眠る家』

日本への帰国便と冬コミ用ホテルを予約した。来年の日本縦断や北米遠征に気を取られて目前の必需品を忘れていた。座席やホテルはあと一席(一室)だった。危なかったなあ。
12月9日深夜に大阪の自宅に着きます。BJさんにお借りする例の奴は12日のカラオケ旅行のときでいいかな。また連絡します。

ミクさんが特集された縁で数十年ぶりにSFファンとして復帰し、ここ四年はSFばかり読んでいる。その前はミステリやサスペンスを中心に日本の現代エンタメを読破していた。東野・宮部・朱川・貴志・奥田らの作品はほぼ完読した。もっと昔はスティーヴン・キングに凝っていた。今日自分でも忘れていた「ザ・スタンド」という全五冊の分厚い文庫本を発見して、どうしたものか迷っている。凄い作家ではあるが、正直もう腹いっぱいだし、なんか後半は光と闇の衆が戦うらしい。はぁ、キリスト教だねえ。そういうのは苦手だ。十年以上も放置していた本なので、たぶんもう読まないだろう。だってそんなもの読む労力で、薄い本なら十冊は読めるんですよ。アシモフやハリスンの未読作を読んだほうがいいわ。

読破継続中の日本作家は、上記の五人以外に何人かいるが、やはり東野圭吾はひいき作家の中でも別格という気がする。
・人魚の眠る家 
「お屋敷」にボールを取りに入った少年は、車椅子の上で眠り続ける少女を発見する。目を閉じたままの少女は、まるで人魚のようだった。

冒頭から一気に引き込まれる。ネタバレは最小限にとどめるけど、設定だけは説明しないとレビューにならない。本作のテーマは、「死とは何か」。
事故で脳に障害を負った少女を巡って重層的な人間ドラマが展開する。最新科学の知見を取り入れてストーリーに生かすところは、東野の本領発揮といったところだ。とても興味深く、勉強になった。
安手の難病小説なんかだと、患者の親族はただのモブキャラだ。本作では愛する娘が不幸に見舞われた夫婦は、事故の前は離婚寸前で、哀しいくらいに普通の男と女だ。人間性をしっかり描けるからアイデアも生きてくるんだな。

第四章「本を読みに来る人」が異彩を放つ。事態を別の視点から眺めるという趣向だ。どう見ても善意の行動なのに悪口の対象になるという事実が、いかにも現代日本らしい。いつからこういう風潮になったんだろうね。
終盤のクライマックスは、なごやかな団らんシーンから始まる。まさに血も凍る展開で、読んでいて辛い。スリリングな盛り上がりは圧巻である。

小さな突っ込みはあるけど、ネタの核心に触れるので書きません。どのみちその程度で本作の価値が下がるわけでもないし。重くて深い問題をエンタメとして昇華する手腕に脱帽した。傑作です。★★★★★
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