『帰って来た女必殺拳』(75) 監督:山口和彦
李紅竜が主役の三作目だ。千葉治郎が冒頭で殺される。
ジャッカー電撃隊のミッチー・ラブが妹分として出演するが、出番は少ない。敵対ボスが四天王選抜に悪人同士を戦わせる。ちょっと珍しい趣向だ。
黒崎(倉田保昭)は敵として登場するが、後に共闘する。蛇崎という長身の殺し屋を特撮ファンにお馴染みのきくち英一が演じる。敵は中華街のボスだが、正体はもと日本人憲兵だった。三本ともストーリーが同じだ。ファンが求めていたなら、それでいいのか。★★★
『必殺女拳士』(76) 監督:小平裕
父(千葉真一)は剛武流の殺し屋三人組に襲われ、再起不能となった。幼い桧垣由美は十年の修行の後、復讐を開始する。
シンプルな武術抗争で、麻薬もエロも出てこない。こういうのでいいんだよ。千葉治郎がまたもや殺され役で出演する。雲水姿の悦ちゃんが渋い。相方は例のごとく倉田保昭。盲目の手裏剣使いとの対決がクールだ。片腕を負傷したハンデを背負いながらも、ボス(天津敏)を討ち果たす。余計な部分を削ぎとったのがいい。★★★★
『女必殺五段拳』(76) 監督:小沢茂弘
主演七作目は京都の呉服屋の娘・中川菊を演じる。両親の揃ったお嬢さん役は初めてだ。着物姿も披露する。
ミッチー・ラブは沖縄から来た混血児という設定で、黒人の兄がいる。父親違いなのか義理の兄なのか不明。
韓国クラブの華やかさに驚くが、もっと凄いのは今回の麻薬組織が太秦の撮影所を丸ごとアジトにしていること。極東映画という架空の会社だが、東映の看板も映っている。安上がりなのか凝ってるのか。映画ファンにはこたえられない趣向だ。悦ちゃんは時代劇の小姓姿で潜入する。スターから大部屋俳優、裏方から警備員まで全員敵だ。まとめてブッ飛ばす。いいのかよ。
麻薬Gメンの渡瀬恒彦が相棒だ。強いけど武術の達人ではなく普通のGメンだ。
テンポのいい痛快作で締めくくってくれて嬉しい。人気絶頂期に七本は少ない気がするが、日本映画の体力がドン底の時期だったし、むしろ良く作ってくれたと感謝すべきだろう。★★★★★
ログインしてコメントを確認・投稿する