・華やかな野獣(1956) 作:横溝正史
作者には時々濃厚なエロ描写の作品がある。人形佐七にも金田一シリーズにもある。本作もそうだ。
江戸川乱歩のように猟奇的な幻想エロティシズムではなく、生臭くてイヤらしい。下品であまり好きではないが、本格ミステリとして良い出来だ。遊び目的のパーティーの女主催者が殺される。死体はスカートと靴は履いているのに、上半身裸だった。おまけに絞殺された後で刺されている。奇妙な状況の謎解きが鮮やかだ。
「暗闇の中の猫」は平凡。
「眠れる花嫁」は死体愛好者が登場する。乱歩ばりの異常性癖者は横溝作品には珍しい。プロットの捻りと意外な着地点に驚いた。
三篇中二作が当たり。★★★★
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