mixiユーザー(id:2615005)

2024年07月21日14:11

135 view

サンマ塩焼き/「ベトナム戦記」

サンマの開きが好物なのだが、日本スーパーで見かけなくなった。そういえば不漁だというニュースをだいぶ前に聞いたな。生のサンマを買って自分で開いて焼いた。ちょっと面倒だけど、旨かった。あまりズボラせず、原材料から作ると新鮮で気分が変わる。

帰りの飛行機で読んだ。
・ベトナム戦記(65) 著:開高健
この作家は長年食わず嫌いだった。筒井康隆のエッセイに、パーティの席上で小松左京にうざく絡んだ話が載っていたので、嫌いになったのだ。他人の評判を鵜呑みにするのは、いま思えば幼稚だった。

朝日文庫から再版されたので読んでみた。64年から65年にかけてベトナム戦争を取材した迫真のレポートである。サイゴンを拠点として、当時の南ベトナムの世相を見事な筆致で描き出す。読み応え抜群である。
北がホー・チンミンを頂点とする一枚岩だったのに対して、南はデモやクーデターが頻発し混沌に包まれていた。戦後ベトナムを訪問した日本のアーティストがまったくの好意から「アメリカに勝った凄い国だ」と述べたところ、熱狂していた客席が凍りついたそうだ。
「粘り強いベトナム人民がアメリカの侵略を打ち破った」と単純に考えていたのだろう。私も長年そう思っていた。間違いではないが、正しくもない。ベトナム人の半分は南側だったことを忘れてはならない。

仏教の指導者へのインタビューが興味深い。心情的には解放軍に共感するが、彼らは宗教を否定するので同調は難しいーーという話が考えさせられる。
筆者は米軍または政府軍と同行しているが、視点は驚くほど公平である。「米軍の砲撃がベトコンでも何でもない農民を殺す。生き残った農民は本物のベトコンになる」という指摘は60年後の現在ならその正しさがわかる。殺すほど敵が増える。中東でやったことと同じだ。
秋山啓一の写真がいっぱい載っている。憲兵に銃殺される寸前の少年ゲリラを撮った一枚は衝撃的だ。

ベトナム戦争ルポは、本多勝一が北側から書いた本を読んだことがある。力強い名著ではあるが、米軍批判に偏りすぎのきらいがある。今回南側からの潜入ルポを読んで、自分なりに理解出来た気がする。★★★★★
3 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2024年07月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031