「劇光仮面」5巻 作:山口貴由
何かとんでもない展開になってきた。特撮ファン青春グラフィティのド真ん中、ではなく熱気冷めやらぬ十年後の社会人マニアたちを描くニッチな異色作として始まった。それだけで充分面白かったが、徐々に虚構が現実を侵食し、本物の怪人とのバトルが展開する。
敵の出自は哀れだが、スペックと行動は立派な怪人だ。
劇光仮面の面々は操演(スーツの機能)を駆使して戦う。痛そうなリアルファイトである。「仮面のなかで吐瀉物に溺れた」なんて有りがちなのに、今まで誰も描かなかった。「俺は万が一って奴が憎い」胸に響く重いセリフだ。特撮ヒーローに愛と敬意を捧げるのが気持ちいい。
「ヒーローの武器が不合理なのは、拾った人が容易く使えないようにするため」そうだったのか。
シリアス展開でも特撮愛はしっかり語られる。ネビュラブッディの解説が感動的だった。続きがどうなるか予想もつかない。
★★★★★
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