今日はつまらない雑用とけっこう重要な用件で一日つぶれてしまった。でも、気がかりが消えて札幌ミク祭りに全力で集中できる。
・屍人荘の殺人(17)作:今村昌宏
話題作だ。途中で大逆転があると聞いて、ネタバレが耳に入らぬうちにとあわてて読んだ。そのわりには遅いけど。
いきなり見開きに懐かしい家屋見取り図が載っている。映像や演劇をやっている大学生たちが山荘に集まる。ミステリ愛好会の葉村は、先輩の明智とともに参加する。有名な探偵少女・剣崎比留子もメンバーのひとりだ。最初の夜に早くも惨劇が起こる。
クラシックな道具立てだ。今時クローズドサークルの犯人捜しでもあるまいと考えたが、まさにそういう作品だった。ある意味では古典的かつ端正な本格ミステリである。クローズされる状況というのが、仰天するほどユニークではあるが。
論理が鮮やかで、中盤のサスペンスも盛り上がる。難を言えば「ある種のマニア」がフィクションで得た知識がそのまま通用してしまうのが、安易すぎるような。が、そんな小さな欠点は気にしなくていいだろう。
個性的であり、読者を引っ張る力に優れており、解決に至る論理が美しい。傑作ミステリたる条件を十全に備えている。万人にお勧めしたい。★★★★★
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