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2017年06月09日22:59

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南国ミクと骸骨楽団/『光の塔』

DIVAクール率コンテストの上級・中級ともに銀メダル。ファインをクールにする努力はしていないので、あまり良い結果ではない。それ以前に腕そのものが悪いしね。南国ミクさんで「骸骨楽団とリリア」を撮影する。
フォトフォト
フォトフォト
わきわき。お尻ショットを撮りたかったが、一瞬なので難しい。もう一度トライします。

・光の塔(1962)作:今日泊亜蘭
日本SF界最長老の代表作である。戦前にも海野十三という科学小説の作家がいたが、この人の作品は現代的な意味でのSFとは少し違う。先行する欧米SFの業績を踏まえた現代日本SFとしては、本書こそが嚆矢であるらしい。
ハヤカワJAの「海王星市から来た男」は若いころ読んだ。かなり面白かった記憶があるが、なぜかこの代表作には行きつかなかった。新品で読めて良かった。SF者の教養として半ば義務感で読み始めたのだが、いや面白いのなんの。傑作である。

舞台は21世紀、日本にそして世界に正体不明の敵『光』が出現した。光の塔を築き円盤群を駆使する彼らの超科学の前に、自衛軍は歯が立たず都市は焼け野原となる。宇宙軍医官の水原は敵の本拠地に決死の突入を試みる。そこで知った真実は、あまりにも残酷なものだった。

正直いって、21世紀の日本とメインキャラの設定には違和感をおぼえる。日本は妙にレトロな軍事国家なのだ。改変歴史というわけではなく、ちゃんと1945年の敗戦は経験している。それどころか第三次大戦もあった。三度目の大戦をきっかけにアメリカの属国から抜け出したらしい。理想化された戦前の日本という感じだ。虫のいい話ですな。主人公は医者ではあるが、メンタリティは完全に軍人だ。同僚とは「貴様と俺」の友情で結ばれている。うげ。いちばん苦手な奴だ。

ふつうなら欠点だが、本作に限ってはこの世界観がストーリーを補完し盛り上げているので、認めざるをえない。凡庸な未来小説なら、米だの欧だの白人が対等の信頼できる友人として登場したりするが、本作はほぼ日本人しか出てこない。日本人のために書かれた日本のSFなのだ。アメリカSFが人類の危機を描くとき、東洋人に気配りすることは、まずない。だから、これはこれでいいのだろう。
戦前の教養人らしい文体が気持ちいい。「にも不拘」は、「にもかかわらず」と読むのか。この時代の日本語は、かなり変化している。「やッTみるよ」。タ行の母音は抜け落ちたらしい。たしかに世が変われば言葉も変わるのが当然だ。さすがは言語学者というしかない。
スリリングな侵略SFであり、血沸き肉躍る冒険SFでもある。周到に伏線を巡らしたミステリ風味も味わえる。後半から終盤にかけては、ハードSFに変貌する。ネタバレ回避のため書けないが、SFの定番である××は○○の研究から生まれたという論理に唸らされた。
眼目の大ネタは、誰もが知っている有名漫画の某エピソードと同じだ。処理の仕方は本書のほうがずっとビターで大人の味だけどね。
歴史的傑作で、唯一無二の異色作である。一人でも多くの人に読んでほしい。★★★★★


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