mixiユーザー(id:2615005)

2017年04月08日22:43

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マジミラ一勝四敗/豚姫さま

つぶやきにも書いたけど、マジミラチケットは金曜夜のみ当たった。まだ一回目なので、勝負はこれからだ。土日は近ツリの宿泊プランにしようかな。どうせ東京のどこかには泊まるわけだし。

ミクさんとは無関係に豚姫の話を。「マカリーポン」の後ろに広告が載っていて、読みたくてたまらなくなったので、海外便で取り寄せた。

・嘘つき王国の豚姫(2010)作:岩井志麻子
作品の舞台は、香川県坂出市だ。瀬戸大橋建設が物語の背景になっていて、時代と地域がよくわかる。主人公はいじめられっ子の引きこもりで、体重100キロを超える肥満体だ。でも、二階の自室にいるときだけは、金髪の美少女。王子さまは漫画やテレビの中にいくらでもいる。

ここまで痛いヒロインがいただろうか。人生最初の記憶が「幼稚園でいじめられた」ことなのだから、ある意味年季が入っている。いじめ→不登校→過食→肥満→更なるいじめ、という地獄のサークルに囚われて抜け出せない。周囲のすべてが敵だ。鳥肌の立つような描写に心が凍る。多少でも似た経験のある女性は辛くて読めないのではないか。
いじめ側の連中が、自分たちの行為を美化する。
「教えてやってるんや」
「これは八つ当たりとちゃう。正当な怒りや」
うわ、リアルで嫌だなあ。

順調に体重と年齢を増やした豚姫さんは、20歳で上京する。ここからの展開は、やや新鮮味に欠ける。場末のスナックから風俗店というのはお定まりのコースだ。が、よくある転落ストーリーと一線を画するのは、主人公が一流の?嘘つきであること。むごい現実から目をそむけるためには、自分を騙すしかなかった。幼少期からの習慣がスキルを磨いたのだ。
「ブルポン家の血を引くフランス貴族にプロポーズされてぇ」
フランスに貴族なんか、もうおらんわ。と突っ込む気もしないな。

これ以上のネタバレはしないが、さながら地獄めぐりだ。ヒロインに同情はとてもできないが、非難する気にもなれない。彼女がこういう境遇になったのは、生まれつきの資質と環境のせいで、本人に責任はないからだ。こう生まれたら、こうなるしかなかったのか。人間の業を描かせては当代一の岩井先生の力作である。
上京せず、四十まで二階自室に引きこもる展開も読みたかった。たぶんそういう人は、いっぱいいるぞ。★★★★

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