『黒い乳房』(60)監督:土居通芳
小畑絹子目当てで見ることにした。なんか嫌なタイトルだけど、「性悪の女」というほどの意味で、劇中におっぱいは出ない。
正反対の性格の美人姉妹という心引かれる導入部である。姉の桂子(小畑絹子)はキャバレー勤めの傍ら闇ドル買いを営む。妹の芳子(池内淳子)は看護士で、老母に孝行する。母は臨終の間際、桂子に二人の父親は別々だと告白する。桂子の父は服役中の殺人犯で、芳子の父は大会社の社長だという。桂子は自分こそ社長の娘と偽って、
ヒモの塚本と共に会社乗っ取りを企む。
同じ悪女映画でも、本作は最初から自分の意思で悪に染まっていく。邪魔な社長の甥やヒモを手にかけ、妹の命まで狙う。私欲ゆえに犯罪の沼に沈んでいく姿は鬼気迫るものがある。ノワールの秀作だ。真相を見抜く秘書を菅原文太が演じる。





ログインしてコメントを確認・投稿する