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2025年12月10日18:23

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『ペリリュー 楽園のゲルニカ』

昨日気になる映画のハシゴをしてきた。

『ペリリュー 楽園のゲルニカ』監督:久慈悟郎
原作漫画は本編・外伝共に精読している。合計15冊の分量をすべて映画化するのは不可能だ。どこまで入るかと思ったら、しっかり結末まで描いてくれた。
主人公の田丸と吉敷はイメージ通りで健気に動いている。美しい自然と三頭身キャラが演じる残酷劇の対比が素晴らしい。血しぶきを上げて瞬殺されるのはまだましで、手足が欠損して緩慢に死んでいく光景は目をそむけたくなる。兵士のデフォルメに対して兵器の質感はあくまでもリアルで、見応えのある映像だった。

本当の地獄は戦闘終了後に始まる。優秀で人望のある島田少尉が皇国不敗の妄念に取りつかれ、終戦を認めず助かるはずの命が失われていく。
原作では、島田が頼りになる指揮官から狂気の支配者に変化していく過程がじっくり描かれたが、映画では駆け足になってしまった。殺人マシン片倉兵長も自由人小杉伍長も尺が足りないため、魅力が充分に伝わらない。徹底抗戦派と懐疑派の争いが充分に描けないのは痛い。ここが一番重要なのに。でも二人の死闘は生臭いほどの迫力だった。

吉敷君の最後は変更されている。やはり前後編に分けたほうが良かったのでは。でも、楽しげなエンタメと違って集客が難しい題材だから無理かな。最後が駆け足になったのは残念だが、価値ある名作を高品質な劇場アニメとして公開してくれた偉業には感謝します。その点を考慮して、最高点。★★★★★
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