『大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス』(67) 監督:湯川憲明
東宝がキングコングやフランケンシュタインを使いこなして成功したので、大映はドラキュラで行こうと言うことだったらしい。良い意味で原型を留めていないので気づかなかった。吸血や夜行性や蝙蝠に似た姿は確かに面影がある。
子供が重要な役を演じるが、作劇は大人の鑑賞に耐え得るしっかりした内容だ。道路公団と立ち退きに反対する村人の争いが背景にある。現場監督は本郷功次郎、村長の娘に笠原玲子。大映を代表する美男美女だ。
ギャオスの個性が際立っている。超音波メスは出色のアイデアだ。壊すのではなく、切る。ビルや新幹線やジェット戦闘機が大根みたいに切られる。大型ヘリが空中で真っ二つにされるシーンは特撮史上に残る名シーンだ。二枚下ろしにされた自動車の走行はユニークな上に笑える。
ガメラとのバトルは、空中戦特化で強力な遠距離攻撃を持つギャオスと近接戦が得意な万能型のガメラの対比が見事なコントラストを描く。ガメラといえば国際プロレスばりの流血戦が売り物だが、本作の超音波メスは特に痛そうだ。一戦目で前足をざっくり切られて敗退するも、二戦目は片足を食いちぎる優勢勝ち、最終戦は喉に食いついてとどめをさせる。生物ぽい描写に痺れる。
最高傑作と推す人が多いのも無理はない。★★★★★
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