今チャンギ空港の待合室にいる。本日夜に戻ります。
追加で読書日記を書きたいが、また後ほど。
たぶんコンプリートしている安部公房の本が新潮文庫で出版された。
・(霊媒の話より)題未定
一度も本になっていない初期短編11編を収録する。
表題作は高校在学中に書いたというから驚く。サーカスから逃げた少年が、物真似芸を生かして死んだご隠居が憑依したふりする。面白そうだけど、途中で終わっている。これが100ページ弱。
他の10編はもっと短く、走り書きのような感じ。完結している作も観念的すぎてあまり面白くない。研究者にとっては貴重な資料だが、一般読者むけではない。★★
・飛ぶ男
死後フロッピーディスクから発見された遺作だ。
低速で空を飛ぶ若者が窓から飛び込んできた。弟だと言うが、父は大昔に死んでいる。スプーン曲げなど俗な超能力が出てきて、作者らしい奇妙な世界が展開する。期待できそうだが、完結していない。
「さまざまな父」は飛行男が主役で、たぶん表題作と共に長編に構成されるはずだったのだろう。
同じ未完成品でも、「題未定」よりずっと読みやすく楽しめる。まあ当然だけど。★★★
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