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2024年04月24日19:43

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『二十四の瞳』

高峰秀子の主演作はだいぶ観たので、そろそろ休憩しようと思ったが、代表的な有名作がいくつか残っている。ついでにそれらも網羅する。

『二十四の瞳』(1954) 監督:木下恵介
壺井栄の有名な作品で、子供の頃に読んだ。
1930年代、小豆島の分教場に女性教師(高峰秀子)が赴任してくる。洋服を来て颯爽と自転車で走る大石先生は、旧弊な村人に奇異な目で見られる。が、明るい気さくな人柄は生徒たちに慕われ、父兄からの信頼も勝ち取っていく。モノクロ画面に映し出された自然は息を飲む美しさだ。子供たちの唱歌の合唱が微笑ましい。

一年生から始まった十二人の生徒たちは、やがて卒業間近の六年生となる。大石先生が婿を迎える。スラリとした長身イケメンは、若き日の天本英世である。嬉しいサプライズだ。本来なら大きな役だが、家族の話ではなく先生と生徒の話だから、出番は多くない。
修学旅行の金比羅参りも忘れられない名場面だ。ささやかな旅でも、貧しくて来られない子がいる。その内の一人は旅先の食堂で働いていた。切ない。
牧歌的な風景をよそに、世間は戦争に向かって思想抑圧が始まる。命の大切さを教えるだけでアカ呼ばわりされる陰鬱な日々が続く。やがて卒業の日が来た。男子五人は後に全員が徴兵される。

終戦後、教え子たちが大石先生を招待して同窓会を開く。生徒たちのプレゼントは、思いでのあの品だった。
思わず涙腺が崩壊した。性癖が歪んでいるので、世間の言う感動作には反応しないことが多いのだが、これには泣かされた。教育現場を通して昭和を立体的に描いた傑作である。小豆島には本作を記念した銅像が立っているそうだ。いつか見に行きたいものだ。★★★★★
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