「安珍と清姫」(1960)監督:島耕二
室町時代からある伝説で、歌舞伎の題材にもなっている。桂米朝の著書や横溝正史「獄門島」の見立て殺人で認識していた。本編を通して見るのは、この映画が初めてだ。
元の伝説は因縁話のような仏教説話だが、本作では二人の非恋に焦点が当たっている。お転婆な清姫(若尾文子)は若い僧・安珍(市川雷蔵)に惚れ込み、アプローチするが安珍は仏に仕える身ゆえ頑なに拒絶する。だが、安珍も清姫を忘れられない。美男美女と美しい映像が見所だ。溜め息が出る。市川は安珍を演じるために本当に断髪しており、当時はかなり話題になったようだ。
入水自殺した清姫は、大蛇に化身して安珍が隠れる鐘に巻き付く。特撮の見せ場だけど、唐突に場面が飛んで終わってしまう。安珍は死なない。
拍子抜けのラストだが、悲恋に焦点を当てるならやむを得ない結末だったのかな。




ログインしてコメントを確認・投稿する