mixiユーザー(id:2615005)

2025年03月03日12:27

110 view

『大江山酒天童子』

『大江山酒天童子』(60) 監督:田中徳三
ガメラ以前の大映特撮を追いかけている。本作も特撮目当てで見たら、意外にも充実した力作だった。
本作は有名な頼光の鬼退治に現代的解釈を加えて、人間ドラマとして再構築している。酒天童子(長谷川一夫)は鬼ではない。妻を関白に奪われて権力者を憎悪する山賊の頭目だ。関白から源頼光(市川雷藏)に下げ渡された渚の前(山本富士子)は今も夫を愛している。
山賊討伐を鬼退治に置き換えるのは、いかにもありそうな改変だ。巨大な牛怪獣や土蜘蛛の特撮は、かなりの充実ぶりだ。彼らは配下の幻術師たちの作った幻という解釈のようだ。ならばこの世界に居るのは人間だけで超自然は存在しないのか。だが渡辺綱(勝新太郎)が茨木童子(左幸子)の腕を切断し、奪還されるエピソードはどうなるのだろう。絶対に人間では有り得ない。まあ細かいことはいいか。波瀾万丈のプロットでアクション豊富な大作として大満足の出来栄えだった。

坂田金時に本郷功次郎、綱の妹で敵地に潜入するこつまに中村玉緒。豪華なオールスター映画だ。頼光と童子の対決は童子の死以外はないと思ったが、意表を突かれる。「藤原氏の天下はいずれ終わる。武士の時代が来る」というのが結末だ。そんなのありか?と思う反面、妙に痛快だった。最高です。★★★★★
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年03月>
日 月 火 水 木 金 土
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031