ことしはまだ開花していなかった。ウチの近所でどこよりも先に咲き始める桜の木。私は勝手に地域一番桜と名づけて毎年3月11日に定点観測している。わずかながらも美しい花びらをいくつかまとった桜の木〜昨年のきょうまったく同じアングルで撮ったフォトを横に並べようと思っていたのだけど、残念ながらどこかへ行ってしまった。
ことしは暖冬だったから、てっきり昨年以上に開花していると勝手に思い込んでいた。それは人間の側の勝手な希望的観測、花びらの欠片もなくつぼみはしっかり閉じたまま、そんな簡単に咲いてたまるかという強い意志を見せつけられているようだった。まあそういうふうにひと筋縄でいかないところが桜の桜たるゆえんなのでしょう。
きょうは春場所を観に行く予定だった。なので日本国民が9年前の出来事に思いを馳せ、黙祷すべき2時46分はちょうど幕内力士場所入りのピークタイム、ああことしはたぶん黙祷なんてことすっかり忘れて、府立体育館正面入口に次々とやってくる力士たちを追いかけてるんやろうなんて、チケットを購入したときから思っていたんだけど。
復興五輪と名づけられたオリンピックがある年の3・11。本来なら日本全体が9年前に起きた大災害に思いをはせるべき時なのに、いまこの国はそれどころではなくなってきた。とりあえずは避難者がまだ全国に4万8千人近くいること、東北3県の仮設住宅には709人のかたが暮らしていることだけでも心に留めて、いまから黙祷。
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