mixiユーザー(id:2615005)

2015年08月12日23:45

172 view

石森章太郎のリュウシリーズ

昨日のひらパー報告をアップしたので、よければ読んでください。

帰国中の楽しみのひとつは、漫画が簡単に買えることだ。シンガの紀伊国屋は基本的に売れ線しか入れてくれないので。
石森章太郎の漫画は、「連載中に読んでいたが単行本は持っていない」のが多い。文庫版でリュウシリーズを揃えた。この三作がシリーズとは知らなかったな。

・リュウの道(全4巻)
冷凍睡眠による宇宙旅行から帰ってきたリュウの前には、時を経て変わり果てた地球の自然が待ち受けていた。定番の可愛らしいヒロインに加えて、義手に武器を仕込んだ老人・怪力の猿人・忠実なロボットといったユニークな仲間たちと共にリュウの冒険の旅が始まる。
連載時から楽しみに読んでいたが、今読んでもまったく古くないので驚く。ミュータントの集落・ロボット都市・城壁で囲まれた中世風の町など、舞台も多彩だ。英米SFからのアイデア拝借を非難する向きもあるが、これだけ自己流に料理して少年漫画として表現すれば、盗作などではない。立派な石森漫画といえる。予測のつかない展開とユニークなガジェットの数々は、文句なしに一級品だ。
大漫画家全盛期の代表作といえるだろう。★★★★

・原始少年リュウ(全2巻)
舞台が原始時代というのがユニークだ。東映アニメではヒロインのランがやたらと色っぽかったのを覚えている。原作のキャラクターでは、冷淡なようで情に厚い強者キバが印象に残る。
「りゅうの王」(ティラノザウルス)との宿命的な戦いに巻き込まれるあたりは、『白鯨』を思わせる味わいだ。緊迫感のあるプロットは、かなり読ませる。終盤の唐突な展開はあまり成功していない気がする。★★★

・番長惑星(全2巻)
パラレルワールドという設定に期待すると、失望する。UFOだのバミューダートライアングルだの古代文明だの、いかにもな疑似科学ネタを無節操に詰め込んだだけ。それでも一応面白く読めるのは、ベテランの実力というべきか。この作品が発表されたころ、「石森は漫画に生きる男だったが、漫画で生きる男になってしまった」と嘆く意見を読んだ。厳しいけど、当たってはいる。★★

三作を年代順に並べると、見事に古いものほど優れている。作家にも旬があるということか。

2 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年08月>
日 月 火 水 木 金 土
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031