mixiユーザー(id:2615005)

2015年08月07日23:54

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政府が偽史を推奨するのか。

山本弘の著書などで紹介されていた本を読んだ。たいへんショッキングな内容でした。

・江戸しぐさの正体 著:原田実
「日本人は偉い」という話と「昔は良かった」という話は信用しないことにしている。
世界中のたいていの国民は、何かしら誇るべき特長がある。日本人が例外的に偉いということはない。科学技術が未熟で人権意識が低かった昔が、現代より素晴らしかったということは有り得ない。

その両方が重なった「江戸しぐさ」なんか最初から信用していなかったが、ここまでデタラメとは知らなかった。江戸の町人は時間厳守で、嫌煙権を尊重していたそうです。時間の概念が浸透したのは明治時代以降、嫌煙に至っては90年くらいからだ。
江戸っ子がバナナやトマトを食べていたとか、優れたマナーが途絶えたのは薩長による町人虐殺が原因だとか、出来の悪いSFみたいな話を大真面目に語る。それはどこの惑星の江戸だ。少なくとも地球上の話ではないな。これに比べると、テレビの時代劇が学術番組に見える。

単にインチキ歴史を流布しているだけなら、新興宗教や偽科学と同じで無視すれば良いが(いや良くはないけど)、文部科学省の認可を受けて小学校の教科書に採用されるというのだ。国が学校でウソを教えるのか。
「江戸時代に素晴らしいマナー大系が存在した」という話は、『日本』と『過去』を肯定するから、保守系ジジババが大喜びしそうなネタだ。でも一から百まで全部ウソなんだぞ。自分たちにとって便利なら、インチキでも利用するのか。そう簡単に子供は洗脳されないとは思うが、親御さんは「これは嘘歴史だからね。政府というのは平気で嘘をつくんだよ」と教えてあげてほしい。ネガティヴな真実を知るきっかけになるなら、「江戸しぐさ」も少しは役に立つというものだ。

この珍妙な話をでっち上げた人物と商売化して儲けている奴の評伝も載っており、興味深い。
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