mixiユーザー(id:2615005)

2014年05月07日23:54

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さいとう・たかを短編集

ビッグコミック短編傑作集のうち、さいとう・たかを篇を読んだ。
短編集といっても「ゴルゴ13」「無用ノ介」「影狩り」といった連作シリーズの一篇が多く、ほとんど読んでいる。
でも、「霧の夜は走るな!」というノンシリーズの短編は初見で、拾い物でした。裏社会の男たちの大金を巡る争いを描いた作品で、裏切りと逆転が繰り返されるプロットは、予断を許さない。昔の欧米ハードボイルド作家か全盛期の香港映画を思わせる。タイトルは「前方不注意は危ないよ」という標語みたいな意味だ。色々な意味で作品を通じてのテーマになってるので、感心した。
わずか4ページの小品「追伸」はお洒落で気が利いている。

考えてみたらさいとう・たかをはメジャーになりすぎたのが原因?で、マニアの間で語られることが少ない。ミステリファンがホームズを褒めるのが気恥ずかしく、SFファンがウェルズが好きだと言いにくいような雰囲気と同じだ。が、膨大な仕事のほんの一部とはいえ改めて読み返すと、やはり偉大な漫画家のひとりだなあという思いを強くした。97年度のインタビューが再録されていて、「漫画はスペクタクルが眼目であって、私生活漫画はキワモノに過ぎない」という意見には強く同感したい。17年も昔の話なのに、今も当てはまる。たしかに日常をダラダラ描くだけなら、文章で事足りるよな。「小説で絶対に漫画が勝てないジャンルは、官能小説」という話は、いかにも職人的娯楽作家の視点らしく、面白かった。

F2で消耗して長時間昼寝してしまった。自重しながら萌えなければ。
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