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2015年12月04日16:20

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「007 スペクター」〜格調高き伝統の一品

これぞ英国の伝統と気品。なにやらスクリーン全体がどことなく格調高い琥珀色を帯びている気がするから不思議なもの。これが4作目となる6代目ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグの動きひとつとっても、ハリウッドで量産されているアクション野郎どもと一緒にするなとばかりの、ムダのない美しさの連続。シリーズ24作目、監督は前作にひきつづきサム・メンデス。

今回のボンドガールはなんとレア・セドゥ。パリの小娘がついにここまできたかって感じです。物語なかほどで登場してしばらく、これはやっぱりミスキャストちゃうのと思わせつつ、シーンが進むにつれてお色気が徐々に増してきて最後には艶やかさ満開。これぞまさしく007マジックでありますね(彼女って洞口依子がちょっと入ってるといまさらながら気がついた)。

そして敵役にはクリストフ・ヴァルツ、正直もっと見たかった。あまり彼の持ち味を活かしきってなかったようだし。彼の出演シーンだけタランティーノに監督させたかった、などとムチャを言いたくも。そうそう、もうひとりのボンドガールは“イタリアの宝石”ことモニカ・ベルッチ、つまり脇役を欧州勢で固めて、作品全体の格調を高めていると言ってもいいのでは。

クライマックスシーンの大団円は思いがけない場所というか、あれ、いままでここで決着した007作品はあったっけな、みたいな、ある意味このシリーズにふさわしい場所ですべてが収束。全編148分はちょっと長いかなとも思ったけど、いかにもお正月映画を観ましたという満足感を十分に得られる、極上のエンターテイメント大作だと思います。
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