忠臣蔵と言えば、我が国では冬の定番であるから、詳細の説明はしない。
今日、12月14日は討ち入り記念日だそうだ。
高家(こうけ)とは、幕府と朝廷との間を取り持つ、幕府側の高官であり、非常に重要な役目だった。
高家が取り持つ朝廷の使者は勅使であって、例えば、皇太子と勅使が同じ場所にいる場合、天皇の名代である勅使の方が上座に着くほどの権威を持つ重要な役割で、高家はそれをもてなす外交官であるから、些細なミスも許されず、何かあれば切腹をしただけでは済まないほどの重責を担う。
吉良上野介は高家筆頭であって、供応役を命ぜられた浅野内匠頭を指導する立場にあった。
些細なミスも許されない高家であるから、当然、指導中は厳しく叱責する事もあろう。
しかしそれは、役目の重要性を考えれば、必要不可欠な事だ。
それを、浅野内匠頭は、我が家を考えず、家臣を考えず、身の程もわきまえず、短慮を起こし、則も無視して殿中で小刀を抜いて切りかかった。
結果として、切腹の上、家名断絶。
家臣は浪々の身となり離散。
しかし、それだけでは済まなかった。
愚かな家臣どもは、主君同様、身の程もわきまえず、逆恨みし、討ち入り。
加害者側が、被害者宅に討ち入りをし、被害者を殺害したのである。
ある虐め自殺事件では、加害者の親が、被害者の親に、「お前たちのせいで、うちの息子の人生はめちゃくちゃだ!」と叫んだそうだが、それと同じである。
家臣どもは、言わば、切腹を命じられて当然のテロリストの集団である。
それが、浅野内匠頭は高潔な人物とされ、人殺し集団は義士、忠臣などともてはやされる。
呆れ果てる。
私は忠臣蔵が大嫌いだ。
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