追悼する年の瀬

先日昭和を代表する大横綱が天に召されたときに「たぶんことし中にまた誰か大物が亡くなるぞ、不思議と年の瀬というのは訃報が続くもんやからな」などと言い合っていたら、伝説の大女優が亡くなっているとわかったり、長らく愛された国民的漫画家が天寿をまっとうされたりした。こういう悪い予感にかぎって当たるもんです。

たぶんしっかり調べたらそんなことはないと思うけど、年の瀬というのは他の季節にくらべて著名なひとの訃報に接する機会が多いような気がする。過ぎ去った一年を見送る気持ちと、誰もに愛されたひとたちを見送る気持ちにつながるものがあるからだろうか。それともかって年の瀬に受けた衝撃が大きく引きずっているのだろうか。私の場合、それはジョン・レノンと田宮二郎。

まあそれはともかく、ことし2015年も多くのかたがあの世に旅立たれた。そこでことし一年、私が一日分の日記を費やしてその訃報にふれたひとを調べてみた。

・貴ノ浪貞博 （6月）
・花紀京　（8月）
・中村勝広　（10月）
・北の湖敏満　（11月）

有名俳優やミュージシャン等の訃報にたいしては、すでにマイミクのどなたかが素晴らしい文章を残されていたので、あえて書くことをしなかったのだろう。

それにしても年々その現役時代を知るかたの訃報に接することが多くなってくる。若いころは著名人の訃報を耳にしても“あまり知らないけどなんだかスゴいひとらしいじいさんばあさんのあの世行き”みたいな受け止めかたをすることが多かったけど。あたりまえすぎることながら、自分自身が年を重ねるというのはそういうことですね。