昨日、今日と、午前中はサービス出勤でした。
どうも気分がクサクサしていけないので、昨夜チャンネルNECOで録画した劇団☆新感線の「髑髏城の七人」を観ました。
関東に布陣し、豊臣秀吉を戦の場におびき出して日本を再び乱世の世に戻そうと謀略をめぐらす極悪非道の武将・天魔王と、彼の暴虐に怒る七人の地の者・草の者の戦いを描いた痛快エンタテインメントであります。
二転三転する物語、派手な舞台装置、壮絶なアクション、そして頭の悪ーいギャグ(褒め言葉です)で二時間半の長尺を見せきってしまうその疾走感! たまりませんねえ。
新感線は「五右衛門ロック」シリーズでも権力者の傲慢や強者について己の脆弱な自我を満足させる小物たちの醜さを、その高い娯楽性を維持しつつ描いていますが、本作もまた同様。自らの権勢欲のためには何でも利用し使い捨てる輩に対する怒りが色濃く表われておりました。
このあたりは、「戦国野郎」や「吶喊」などで「一寸の虫にも五分の魂」の精神を描いていた岡本喜八の精神に通ずるものがあります。
小泉政権発足から今の安倍政権に至るまで日本にはびこる新自由主義信奉の風潮への異議申し立てを、娯楽活劇の枠の中でやり続けているのですね、新感線は。その心意気や良し、であります。
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