それは不思議な本だった。文庫サイズなのだが、全部で三十ページあるかないかの薄い本だった。写真はなく、挿絵もなく、表紙ごとホッチキスで中綴じしたような簡素な造りの本だった。 タイトルは確か「裏地図」だったと思うが、それはその本の編集者たちが
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