11月26日にビクターサイトから、フランク永井「魅惑の低音第12集」が新たに再リリースされました。妙な表現ですみません。1958年から1964年にかけて発売された「フランク永井〜魅惑の低音」シリーズは14巻まで発売されましたが、当時大変な人気のアルバムでした。
多くのファンからその再販が希望されていましたが、近年になってビクターはインターネットサイトで公開を開始していました。このたび、全14巻のうち12巻まで出たことになります。
13巻は1963年に発売されました。このシリーズはフランク永井が全国的な人気歌手として認められたのを機に、彼の作品をLPにして発売したものです。「魅惑の低音」は出るや否やたちまちに売れ、第2巻を発売します。最初はフランク永井の人気のシングル盤を選んたもので、そのときの選集のようなもの。第2巻はそこから漏れた曲からその時点の曲まで入れましたが、これも売れに売れた状態。
気を良くして第3巻と続きます。現在までのシングル曲では満たせなかったようで、苦肉の策を講じ、発売していない曲を3曲ほど入れて出します。ファンは喜んで受け入れます。当時はフランク永井の人気は半端ではなく、多い時には年間で40曲近くを吹き込んでいます。
これ以降も人気、つまり「魅惑の低音」を求める声の多さに比較してリリースした曲数の差のようなものは継続され、ほとんどの巻に発売されていないシングル曲が数曲はいる状態が続きます。14巻までに38曲収められました。
「魅惑の低音」シリーズは当時まだモノラルだった時のもので、時代は急激にステレオ時代に移ります。14巻が出た翌月からは「ステレオ・ハイライト」シリーズに移っていきます。これは5巻まであり、ビクターからサブスクとしてすでに発売されています。
当時「魅惑の低音」という冠は、フランク永井だけに付けられたものでした。モノラルからステレオに移る過程で、ビクターはシリーズが消えるのを惜しむようにして「魅惑の低音傑作集」「ステレオ魅惑の低音傑作集」「魅惑の低音傑作集VOL2」「魅惑の低音アルバム」を発売しています。この中にも発売していないシングル曲が8曲収められています。
ちなみに、今回の12巻には「青いシートを泣かせるな」「雨の夜の想い出」「湖上のサキソフォーン」「失われた慕情」3曲があります。
ビクターでは現在までにフランク永井の歌ったSP、EP、LPの大半をデジタル復刻して来ました。ファンとしては拍手喝采で歓迎しています。世が移り行くのは早く、熱烈なファン層が減少してきています。昭和を都会派歌謡を第一人者として背負った偉大なる歌手フランク永井の残した曲を、次世代の人びとの中にも残していく事業を続けていることに敬意を表します。
1960年前後のフランク永井「魅惑の低音」の沸騰するような人気は、現代のWebの時代どのように表現されたのかと、頭は巡ります。それに比較してこの度、ひっそりと第13巻が披露されました。続けて13/14巻がでるのが楽しみです。
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