話題を巻き起こした、前作「ジョーカー」の続編。
(「ジョーカー」を2019年に見たときの感想)
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ジョーカーことアーサー(ホアキン・フェニックス)は、5人を殺害し、拘留中。
出演していたテレビの生放送中に、司会者を射殺するという、尋常ならざる行為もあって、精神鑑定待ちだが、拘留中の棟には、彼と同様の、心を病んだ犯罪者も大勢いた。
刑務官たちからはぞんざいに扱われ、「5人も殺したのだから死刑に決まってる」と言う刑務官は、アーサーに本にサインしろ、と頼む。「死刑になったら値打ちが出るかも」。
拘置所内で歌うことによる「音楽療法」がおこなわれていたが、アーサーはそこで見知ったリー(レディ・ガガ)とお互い激しく惹かれ合う。
拘留中の人々が娯楽で見せられている映画上映の最中、リーはこっそり放火。
炎上する建物からアーサーとリーは逃げていく。
また連れ戻されたアーサーだが、裁判が始まると彼の女性弁護士から「アーサーは多重人格。彼の中の『ジョーカー』が事件を引きおこした」と、無罪狙いの弁論を展開。
だが、アーサーは彼女を解任、みずからが弁論をする異例の裁判に。
その傍聴に、リーも訪れていた。
裁判の様子は、拘置所内のテレビで中継され、仲間の囚人たちが歓声をあげたりやじったりしながら見ている。
裁判所では傍聴人の一人がアーサーにつかみかかり、大混乱。
と、そのとき裁判所は爆破されてしまう。
アーサーは気を失ったものの、なんとか意識を回復。
「ジョーカー」を信奉する男に助けられ、クルマで街を逃げ惑うのだが・・
賛否両論、というより「否」のほうが多い気がする、いわば「ジョーカー パート2」。
前作は、アーサーがどんどん壊れて狂気をはらんでいく過程が描かれ、背景に貧困問題を持ってきたことで共感もあったと思うのだが、今回は完全にアーサーとリーの妄想が入り交じり、ときにミュージカルシーンになってしまうため、前作のような支持は得られにくいのではないか。
アーサーが「初めて心を許せる人に会った」と言うわりには、リーの存在感がイマイチで、彼を助けようとしているのか、彼女自体がアーサーの妄想の中の女性なのか? なんだかわかりにくいままだった。
ラストシーンは衝撃的な幕切れ。やはりアーサーはこういう形で罪を償わないといけなかったのか。
(10月16日、イオンシネマ大野城)
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