イーサン・コーエン初単独監督作品。1999年の珍道中はフィラデルフィアからマイアミまで。鬱屈した日常からの解放を願って東海岸縦断ドライブの旅に出たジェイミーとマリアン。配車の手違いからクルマのトランクにはとんでもないブツが。取り戻そうと追ってくる悪党たち、トランクの中身を知らないふたりはやがて…。
女性ふたりの逃亡ロードムービー、かってのリドリー・スコット名作を連想するのは論外の極み。レズビアンカルチャーをベースにしたドタバタコメディー。下品極まるエロネタとおバカがてんこ盛り、けっして女性には勧められない…というか、ここまでふざけると実際のレズビアン団体から抗議があるのでは。
とはいえヒロインふたりはチャーミング。ジェイミー役のマーガレット・クアリーは「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」のあの娘と知ってビックリ、いっぽうマリアン役のジェラルディン・ヴィスワナサンはヒンズー系の上白石萌音といった趣き。ふたりとも字幕ではなかなか表現しにくい当時のギャル言葉を連発しているはず。
終盤にマット・デイモンが登場、物語を引き締めてくれるのかと思いきや余計に散らかしてしまった。サイケでシュールな描写がやや混ざるものの、イーサン・コーエンの本質ってこれだったのかと意外な思い。下品をここまで極めたついでに、これぞまさに“チン道中”と、観たひとにしかわからないオチにしておきましょう。
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