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2024年02月29日17:18

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困った映画のあとしまつ ( 映画『熱のあとに』)

劇場で映画を観ることじたいが一種の体験であって、そこに費やした「タイムパフォーマンス」だの「コストパフォーマンス」なんて望まないし考えたくもない。
それがたとえ、ずっこけるような「怪作」であっても。
ということで納得せざるを得ないのがこの映画(笑)

そもそもこの映画を知ったのが産経新聞の映画レビュー。細々とだけどかなり長い間上映され続けているので各方面で話題になっているのか、と気になるので足を運んだのですが・・・

〈あらすじ〉

心中を図ったのか、愛のもつれか、付き合っていたホストの隼人を刺し殺そうとした沙苗。
事件から6年後、彼女は自分の過去を受け入れてくれた健太とお見合い結婚する。
平穏な日常を過ごしてはいたが、隼人に捧げた愛が忘れられない。それは自分にとって最高に熱い“かけがえのない想い“だからなのか。
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日常生活と心中の乖離に苦しみカウンセリングも受けるが、彼女の気持ちは晴れない。
そんなある日、謎めいた隣人女性・足立が沙苗の前に現れたことから、何かが狂い始める。
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2019年に実際に起きた事件から着想を得たらしい。
愛の幻想とその妄執/呪縛からどう解放され、再生できるか?というヒューマンドラマ、あるいはラブストーリーとしてはなんとも「美味しい」素材なのが、観てみれば、ご都合主義に、辻褄の合わない場面の連続。謎に次ぐ謎展開(笑)挙げ句の果てに意味不明の結末。まずこれは脚本が酷すぎる。そして監督の山本英なる人は藝大での修了制作映画が評価されての長編デビューだけど、全く「交通整理」が出来ていない未熟さを露呈。

見どころがあるとすれば、沙苗演じる橋本愛の狂気を帯びた演技か。とくに終盤、隼人と再会したプラネタリウムの場面がヤバすぎる(笑 だけど唯一“冴えて“いたのはここかも。それだけでとてもこの監督に期待できそうにないが)

えらいモン観てしまった、と言葉を失う思いですが。不思議と腹ただしくはなかった。

そこで最初に戻るわけですが、最近の若いお方々は、映画を観に行く際にはネットなどで評判を入念にリサーチされるとか。なぜなら
「つまらない」映画を観せつけられて時間を空費するのを極度に嫌がるらしい。それは映画に限らずあらゆる行動でもだとか。
なんだかずいぶん「小賢しい」考え方だと思うのは自分だけなのだろうか。

昔参加していた映画合評会で、自分よりマニアの某氏が「たくさん、あれこれ観て、期待外れに当たるのも映画好きだからこそ」と仰ってられたのを思い出す。今もって同感。オッサンの贅沢なスノピズムかもしれませんが。去年あんまり酷い内容が逆に評判を呼んだ(笑)『大怪獣のあとしまつ』はさすがに回避して良かったですがウッシッシ

【予告編】https://youtu.be/_KYJlIFn_Xw?si=gQOjHh50clZnpBH8

ちなみに、日記を書くときにいつも目を通す某映画サイトでも酷評の嵐!安心しました(笑)

〈あいにく(?笑)今日で上映終了〉

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