PMS(月経前症候群)に苦しむ藤沢美紗(上白石萌音)は再三イライラを爆発させたあげく勤務先の会社を辞めてしまう。やがて見つけた新たな職場は、都会のはずれにある従業員10名足らずの学習教材メーカー。仕事になじんだころに転職してきたのが山添孝俊(松村北斗ーSixTONES)。無愛想な彼もまたパニック障害と闘っていた…。
タイトルの意味には十分納得の結末、ただ想像とはまったく違った流れでの着地。もちろんそれぞれに生きづらさを抱えたふたりの距離の伸縮を味わうことが見どころながら、まずはPMSそしてパニック障害とは何かという、解説的要素をふくんだ展開がしばらく続く。このあたりはNHK単発ドラマによくある問題提起型作品の匂いも。
やがて舞台となった学習教材メーカーの存在が大きくなってくる。社長の栗田(光石研)もまたある痛みを抱えていて、彼の言葉はいつもやさしく響く。物語後半を主導するアイテムはプラネタリウム。宇宙の拡がりが再三説明されるのは、それにくらべると人間の抱える苦しみ、ツラさなどはささいなことだというメッセージだろうか。
監督は「ケイコ 耳を澄ませて」の三宅唱。原作は瀬尾まいこの小説。主人公美紗のポワ〜ンとしたキャラが際立つように、あえてクールな印象の女性を周りに配してあるのが興味深かった。それなりのクライマックスは用意されているものの、物語終盤を覆うゆったりとして静かな流れには、なんとも言えずしみじみくるものがありました。
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