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2024年01月26日17:45

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「哀れなるものたち」〜蘇生と解放、そして復讐

お腹に子を身ごもったままベラ(エマ・ストーン)は自ら命を絶つ。異能の外科医ゴドウィン(ウィレム・デフォー)は胎児の脳組織をベラに移植するという荒療治。奇跡的に蘇生したベラは奇妙な行動をくり返すが、弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)の誘惑もあり、世界をこの目で見たいという気持ちに駆られ欧州への旅に出る。

冒頭から衝撃的な映像の連続。ツカミだとわかってはいても、この調子にずっとつきあわされるかと思うと気が滅入り、忍耐力をやたらと必要とする物語かなと思ったりする。ただ旅の日々とともに少しずつ人間らしさをとりもどすベラに接すると、こうなったら解放された彼女にとことん寄りそってやろうじゃないのという気になってくる。

映像表現が独特。絵画を見るような美しいカットが多々登場するかと思えば、微妙に不自然なカラーパートの色合いあり、モノクロパートでも魚眼レンズのような視野になったり、焦点が妙な動きをしたり。音楽もわざわざ不協和音を重ね、観る側のいらだちを増長させる。19世紀末の物語とはいえ、時代考証はほぼ気にせずに展開。

後半に進むにつれ物語は起伏と加速を重ね、すべてが集約されたかのようなラストシーン。冒頭しばらく市川実日子のように見えたエマ・ストーンは井上咲楽に見えつつ着地した。エログロすなわち過激で美しくはない性描写がそこかしこ、嫌悪感を抱くかたも多いはず。ある程度の覚悟をしたうえで独特の美意識をご堪能ください。

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