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2023年11月16日15:47

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イタリア映画2本

 先日、午前十時の映画祭で上映中の「暗殺の森」、観てきました。
 1930年代後半のイタリアにおいてファシストのシンパでありながらどっちつかずでふらふらしてる男の彷徨劇で、これも先日観た「月」と同様に「お前はどうなんだ?」とのべつ問いかけられているような作品でした。
 正直、面白い、とは言い切れない作品なんですが、前半の、ちょっとレトロ風SFみたいな絵作りには惹かれます。特に、ジャン・ルイ・トランティニャンとステファニア・サンドレッリが寝台車の中で激しく交わるシーン。窓外の真っ赤な夕日が瞬時に青い月夜に変わるマジックのような映像処理には驚きましたね。
 このシーン、おそらく岡本喜八の異色SF「ブルークリスマス」にも影響を与えていると思います。

 「暗殺の森」を観たら続けてイタリア映画を観たくなったので、随分前に録画してほったらかしにしてた、フェリーニの「アマルコルド」を観てみました。
 驚きましたね。これ、「暗殺の森」と時代背景が同じじゃないですか。もっとも、陰鬱で退廃的な「暗殺の森」に比べて「アマルコルド」は陽気で狂騒的。全然真逆なんですけどね。
 作風は正反対ですが、「ファシスト」「ヒマシ油」「精神病院」「インターナショナル」といった共通点もあり、いろいろ興味深かったです。
 「暗殺の森」はひたすらしんどかったですが「アマルコルド」は底抜けに楽しかったですね(拷問のシーンもありましたけど)。こちらはいつまでも観ていたいって気分になれました。
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