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2023年09月29日16:30

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「BAD LANDS バッド・ランズ」〜このうえない臨場感

大阪・西成を拠点とする特殊詐欺集団の一員として生きるネリ(安藤サクラ)とジョー(山田涼介(Hey! Say! Jump))の姉弟。表向きにはNPO法人理事長を名乗る組織のリーダー高城(生瀬勝久)のもと、巧妙な仕掛けによって大金を掠めとる日々が続く。原田眞人監督、黒川博行の小説「勁草」をもとにしたクライムサスペンス。

テンポのいい大阪弁を畳みかけながら、どこまでもクールでブレることなく行動するネリにまずは魅せられる。やがて観る側は他人に見せない彼女の複雑な内面、さらには封印されたままの過去にだんだんと興味が湧いてくる。ときおり映し出されるゴージャスな東京の一場面は、それらを解くカギに違いないと誰にでもすぐわかる。

頻出する裏社会用語がまれに不明瞭だったりもするが、ほぼカメオ出演のある存在をふくめ関西出身俳優陣による大阪弁のリズム感に支えられ、ほとんど減速することなく物語は進行。やや戸惑いを覚えるくらいに様々な人物が登場、さらに小道具による伏線がいくつかバラまかれるも、すべて決着・回収していく終盤の流れはお見事。

あべのアポロシネマにて鑑賞。いったいいつロケしていたんやろうと思うほど”目と鼻の先”がやたらと登場。そして爽快感あふれる印象的なラストシーン、ネタバレしたくてウズウズするけど、日本全国各地の劇場のなかで、おそらくもっともリアルな臨場感とともにエンドロールを迎えたと、気分良く確信している次第です。
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