鈴木慶一と松尾清憲のユニット。ふたりは同い年というから驚いた。慶一氏のほうがいくつか年上だと思っていたから。ムーンライダーズのデビューが1976年、CINEMAは1980年。いまから思えばわずか4年の差だけど、その狭間にポップ・ミュージックに目ざめたこちらとしてはかなりの差。この感覚はわかっていただけると思う。
そしてこちらこれまで松尾清憲をしっかり聴いたことがない。イマの言いかたなら”通ってない”。そのポップ感覚をやや甘すぎると感じたからかも。もちろん伊藤銀次や杉真理のそれとはまったく別モンとわかっているけれど。慶一氏とのタッグはまったくの初めてとのこと。甘さにヒネくれ具合がさらに加味されていかにというところ。
全10曲。トータル35分台という60'sポップス仕様。ホーン以外はすべての楽器をふたりでプレイ。作詞に関してはふたりの共作があるも、作曲はちょうど5曲ずつ。こちら”慶一節”には慣らされている部分があるせいか、松尾作品のポップ感覚がより際立って新鮮に聴こえてくる。まさにふたりによるモダン・ポップ黄金狂時代。
ムーンライダーズ最新作はアヴァンギャルドの極致、そのひとつ前の作品もけっしてわかりやすいと言えず、ここにきて慶一氏がポップ方面にカーブを切りたくなった気持ちはよくわかる。それにしても旺盛な創作意欲、このふたりでのライブも計画中だったりして。ちなみにCD帯の推薦文寄稿はきっちり松尾スズキ氏でした。
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