先週土曜日のこと。津新町「新玉亭」で香ばしい鰻丼を堪能したあと、近鉄の駅までの帰り道は、往路にたどったメインストリートをあえて避けて、並行して走る脇道を歩いた。すると殺風景と言っていい何もない住宅地の一角に中古CDレコード屋を発見。営業中なのかどうかもはっきりしないひっそり感、思わず飛びこんでしまった。
「マザーグース」というお店の扉を押すと私と同世代の店主がひとり。店内をよく見るとCDに関しては新品も置いてあり、ただそれらはけっこう古びて中古とさほど変わらないのは地方都市CD店あるある。店主との会話はいろいろ盛り上がるも、ディランを観た話はこちらの自慢げな気持ちが見透かされたのかあっさりスルーされた。
なんだか手ぶらのままお店を出るわけにはいかない雰囲気にもなり、何か1枚買って帰ろうと中古CDの棚を眺めるうち見つけたのは「Genius」というウォーレン・ジヴォンの全キャリア通してのベスト盤1000円。アサイラム時代のベスト「A Quiet Normal Life」は持っていたが、こちらも前から欲しかった一枚。私はついている。
知らない場所でわざと脇道を通ったりすることはけっこうあるけれど、今回もし往路と同じ街路を通って駅まで戻っていたらこのお店とは巡りあうことはなく、今後訪れることもまずないだろう。そしてこれからこのCDを聴くたびにお店のこと、店主とのやりとりを思い出すし。ちょっとクサいけどこれが旅の醍醐味ということです。
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