「これも仕事のひとつ」「単に任務を遂行しただけ」そう言われるのは初めからわかっていた。それでもこっちの気持ちが収まらない。あのときの迅速な連係プレーがなかったら、その後どうなっていただろう。身体に変調を感じたらまずはコロナと疑っていたあのころ。病院から3時間たらずで無事帰還できたのはいま思えば奇跡そのもの。
とにかく名古屋駅の鉄道警察隊詰所を再訪、感謝の気持ちを伝えないと。ところが肝心の場所がさっぱりわからない。あのときはふらふらと駅構内をさまよい歩き、ふいに目の前に現れた扉を開けたから、正確な位置関係など覚えているわけがない。構内マップいくつかにも記載はなく、案内所で訊こうと思ったそのとき目の前に看板が。
出てきたのはベテランとおぼしき女性職員、その柔らかい物腰はおそらく制服警官にあらず。最初のうちは何事かという顔をされていたが、事情を話すうち、実に熱心にこちらの話に耳を傾けていただくことに。昨年初めの出来事、担当した男性職員も私から(全身防護服で)事情聴取をした女性職員もおそらく異動になっただろうと。
まあそれはこういう任務にありきです、とにかくこれはお礼の気持ち、皆さんでどうぞと私は持参したベタな大阪土産を差し出した。立場上受け取れないのは初めからわかっていたので、あまりゴリ押しせずわりとあっさり引き下がっておいた。どちらにしてもこれで気持ちがスッキリしました。心おきなく名古屋を巡ることにします。
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