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2023年03月04日16:50

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「フェイブルマンズ」〜若き日の天才

スティーヴン・スピルバーグ監督最新作は自伝的作品。冒頭で両親がサミー少年に映画とはなにかと伝えるシーンがある。技術屋の父親(ポール・ダノ)はテクニカルな仕組みを教え、母親(ミッシェル・ウィリアムズ)は夢のような楽しさを語る。カメラワークもふくめ見事なツカミ、やっぱりスピルバーグは巧いなあと引き込まれる。

念願の8ミリカメラを手にしたサミーは周囲の友人たちを巻きこみ映画製作に没頭する。その情熱はハイスクールに進んでも失われることなく、謝恩会で上映、学校生活をとらえた短編作品は全校の喝采を浴びる。終始稚拙な撮影環境のわりにそれらの映像すべてがちょっと上出来すぎるかと思ったりもするが、そのあたりは重箱の隅。

もうひとつのテーマは家族とりわけピアニストでもある母親との絆。転勤の多かった父親にあわせ家族は住まいを何度も替える。そのさいサミーは自身の撮った映像のなかに母親の秘密を見つけてうろたえる。同じユダヤ人だからか、家族全員が醸しだす高潔なたたずまいは、ウディ・アレン作品に登場する家族と同じような匂いを感じた。

ここまででかなりの比重、サミーと映画界との関わりを早く観たいと思っていたら、とてつもなく素晴らしいラストシーンが待っていた。この部分はオフレコなのかチラシ・HP等ではいっさい触れられていない(すべてを露わにした媒体もあり)。この幕切れのためにここまで…やっぱりスピルバーグは巧いなと再び思った次第です。

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