いまから半世紀以上前、1966年6月のビートルズ初来日公演に向けて尽力をつくした人々やその周辺、そこに至るまでの日本の音楽状況を、当時の関係者へのインタビューと貴重な記録映像で構成したドキュメンタリー。監督はこれまで「情熱大陸」制作等に関わった東考育。ごく一部分ながらナレーションには満島ひかり。
これまでにも何度かテレビでのドキュメンタリー番組の題材となった、いわゆる”ビートルズ来日騒動記“にはあらず。むしろそれ以前の日本におけるポピュラー音楽状況を、思ったよりさかのぼりつつていねいにたどっている。ビートルズそのものに期待したひとにとっては、ここらでやや退屈を覚えるひとがいるかもしれない。
語り部のほとんどはご年配。ひさびさにお顔を拝見し、ああお年を召されたなと感じるかた、そしてお名前だけはよく知るもお顔は初めてのかた。ひとに見られる仕事に就くかたはやはり若くオシャレ。あと背広組に”ビートルズの思い出“が自分のシャベリネタになっているかたが多く、ちょっと盛ってんちゃうのと思わせて微笑ましかった。
エンドロールはシンプルながら工夫された映像のほうに見入ってしまい、気になる各クレジットを見逃すことに。ビートルズという本丸を一気に攻めず、外堀を少しずつ埋めていくように周辺部をじっくりなぞったドキュメンタリー。戦後日本大衆文化のひとつの側面として、ぜひ海外でも公開してほしい作品だと感じました。
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