フランク永井の恩師吉田正。1921(T10)年1月20日〜1998(H10)年6月10日)について、Wikipediaでは、次のように詳細されています。
【生涯作曲数は2400曲を超える。都会的で哀愁漂うメロディーは都会調歌謡と称され、ムード歌謡から青春歌謡、リズム歌謡まで幅広く手掛けた。吉田が描いた曲風は吉田メロディー(吉メロ)と称される。また、鶴田浩二、三浦洸一、フランク永井、松尾和子、橋幸夫、和田弘とマヒナスターズなど多くの歌手を育て上げた、第二次世界大戦後の日本歌謡史を代表する作曲家の一人である】
国民栄誉賞受賞を受賞しています。フランク永井が吉田正と会うことがなければ、やはり、フランク永井の歌唱は世に認められなかったかもしれません。それほど、恩師の眼力と一人の歌手の持つ個性的な歌唱を開花させたものは、天才的なものであったと思います。
その吉田正は、ビクターから作曲家生活の20年、30年、50年という節目で、LP大全集をリリースしています。
作曲した曲が2400曲と言われていますので、大全集と言いながらも、選りに選った(選曲に半年かかったとの記述)曲を集めたものです。20周年ではLP6枚で112曲。30周年では10枚に他の歌手によるカバーを1枚つけて112曲。50周年は同じく11枚で204曲を入れています。
写真のように20周年記念では当時台湾にビクターの関連会社をもっていて、ここから独自に中国語版にし説明書をつけて盤を出しています。
30周年では15曲入りの特別版もリリースしています。これは全集の付録のカバー盤がベースと思われますが、15曲微妙に異なります。
50周年記念盤は、吉田正大全集と言えばこれで、現在ではCD盤で入手できるものです。
いろいろとこれらの盤について紹介したいことはあるのですが、このいずれにも収録されているフランク永井の曲とは、いかなるものなのだろうという件を上げてみます。
次の15曲です。次に多いのが橋幸夫の9曲ですから、ここからみても、恩師吉田正がフランク永井への曲の提供に打ち込んだことがわかります。
ラブ・レター/加茂川ブルース/歌謡組曲−慕情/街角のギター
好き好き好き/妻を恋うる唄/西銀座駅前/大阪ろまん/東京カチート
東京しぐれ/東京午前三時/東京ナイト・クラブ(松尾和子と)
霧子のタンゴ/夜霧の第二国道/有楽町で逢いましょう
では、提供した他の歌手でいずれの大全集にも採用されている曲というのをリストしてみます。鶴田浩二、三浦洸一、松尾和子といった歌手へ提供した曲が目立ちます。
いつでも夢を(橋幸夫、吉永小百合)
おけさ唄えば(橋幸夫)
おばこマドロス(野村雪子)
カリブの花(三田明)
グッド・ナイト(松尾和子、和田弘とマヒナスターズ)
さすらいの舟唄(鶴田浩二)
ロンドンの街角で(小畑実)
哀愁の街に霧が降る(山田真二)
花の三度笠(小畑実)
街灯(三浦洸一)
寒い朝(吉永小百合/和田弘とマヒナスターズ)
泣かないで(和田弘とマヒナスターズ)
江製子(橋幸夫)
佐久の鯉太郎(橋幸夫)
再会(松尾和子)
殺陣師一代(橋幸夫)
残侠小唄(橋幸夫)
赤と黒のブルース(鶴田浩二)
誰よりも君を愛す(松尾和子、和田弘とマヒナスターズ)
潮来笠(橋幸夫)
東京の人(三浦洸一)
南海の美少年(橋幸夫)
二人の星をさがそうよ(田辺靖雄)
白い制服(橋幸夫)
美しい十代(三田明)
舞妓はん(三善英史)
弁天小僧(三浦洸一)
霧の中の少女(久保浩)
夜がわるい(松尾和子)
夜霧の空の終着港(和田弘とマヒナ・スターズ)
勇気あるもの(吉永小百合/トニーズ)
夕子の涙(三田明)
落葉しぐれ(三浦洸一)
恋と涙の太陽(橋幸夫)
30周年盤には「華麗なる吉田メロディーの変身」という吉田正ご自身のトークが収録されています。これについては、次の機会に紹介したいと思います。
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