1960年カナダ・ケベック州、保守的な両親のあいだに生まれたザックは男ばかり5人兄弟の4男。やがて思春期を迎えた彼はさまざまな価値観のもと葛藤を繰り返す日々に直面。「ダラス・バイヤーズクラブ」「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」で知られる故ジャン=マルク・ヴァレ監督、2005年の作品を日本初公開。
ザックは12月25日生まれ。前半部分は毎年のクリスマスミサの光景を節目として彼の成長を追いかける。勉学とスポーツ、それぞれに長けた兄2人よりも、ここでは問題児的存在の次男レイモンとザックの諍いが物語2軸のひとつ、そしてもうひとつの軸には保守的とはいえどこかとらえどころのない父親とザック対立の構図が待っている。
終盤のある部分にやや飛躍が用意されているが、基本的に舞台と人間関係(というか女性関係ですね)はケベックの田舎町というか彼らの一軒家とその周辺のみ。モメごとを繰り返しながらも成長する一家の物語と言いたいところだけど、どれだけ年月を重ねても彼ら、とりわけザックとレイモンは一向に成長する兆しが見られない。
トリップ感覚に右往左往しながらラストにはそれなりの着地、ただハイライトシーンだけをぶつ切りにした予告編を延々見せられたような感触もあり129分はちょっと長い印象。当時の名曲がいくつも流れるというのがウリ、たしかにある引用には思わずニヤリとしたけど、ここはむしろ父親が好んで歌う楽曲に深い味わいを感じました。
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