たった一度のひとり暮らし

私はいま千葉市の幕張本郷駅から徒歩10分のところにある“星乃珈琲店”にてこの日記を書いております。なぜここにいるか。実は私の人生におけるたった一度のひとり暮らし経験、その場所がここからすぐのシングル向けアパートでありました(もちろん当時は星乃珈琲店などなく、ここは何だったかとさっきから思いを巡らせてます)。

1990年から92年、つまり私にとって29歳から31歳の独身時代を過ごした場所。駅を降りて歩くことしばし、30年の月日はあたりをすっかり変えてしまいましたが、2年あまり住処とした「エアリーハイツ2」はしっかり生き残っておりました。私の部屋は206号、フォトでは2階一番手前、端っこはやや広めで妙なお得感あり。

そしてベランダ側すぐ向こうが高速道路インター付近にありがちなラブホ街。フォトではわかりにくいですが、夜になるとこの数軒がいっせいにギラギラと輝き、とりわけ右側の「UFO」から一晩中グルグルと放たれるまぶしいライティングは、絶えることなく私の部屋に飛び込み、こちらまた違った意味において寝付けないのでした。

こんなくだらないことで段落ひとつ費やすのは実にもったいない…ホントにそう思えるほど、駅からここまで歩くあいだにいろいろなことを思い出しました。当時の日本の景気が良かったことがどこまで関係しているかどうかわかりませんが、わずかな年月そして良いことも悪いこともふくめて、実に濃い2年あまりだったと思っています。